こいつの方がいい物くってるんだよ 大槌町安渡小避難所にて

「こいつはねえ、支援物資でおいしいドッグフードをもらってるんです。缶詰のやつとかね。で、獣医さんも来てくださって、この犬でこの年齢だったらこういうドッグフードがいいですねとアドバイスもしてくれる。車の中に閉じ込めてるので、こいつの楽しみは散歩と飯だけ」 避難所の中にはアレルギーの人もいるので、連れてはいることはできないし、外につなぐこともできない。「私よりずっと恵まれた食事です。けど、ここを出たら貧乏暮らしですから、こんなにいいドッグフードはきっと買えませんよ。それがしんぱい」だと、細く笑った。

おにぎりは自衛隊が支給。一人2個。大槌町安渡小避難所で

おかず配ってるよ、と教えると「いや、俺はいい。なんかややこしいこと聞かれたことあるからいいんだ」とおにぎりを焼いていた。「これ写すなよ」、と、差し入れの魚を焼き仲間に振る舞っている親爺もいた。親爺たちは外でおにぎりを食べる。朝も昼も夜も。早く仮設住宅を作ってくれ、という願いがかなうことを祈る。湯を沸かし、味噌だけの味噌汁をすすっていた。3月の話ではなく、4月半ばになっての話である。

自販機盗難 30km圏外にて撮影

店の人が開けたのであればバールでこじあげた後は残らないはずだし、商品も取り出すはず。店の人はいなかったけれど、近所の人に聞くと、13日に戻ったときにはこうなっていたとのこと。12日に自宅に戻ったら泥校が入っていたという話もしばしば聞く。

頑張れ三陸鉄道! 宮古にて

瓦礫の中をゆく三陸鉄道。半日ロケハンをしてイメージとはかけ離れちゃったけれど撮影ポイントはここ以外なかった。復興支援列車と名付けらていた。宮古・小本は1日4本。久慈・陸野田は6本。運転されている。写真は田老にて撮影。

原発まで5km地点で見た盗難の後 浪江薬師欠地区にて

ここからほんの少しにhしに行くと福島第一原発の煙突が見えるところで撮影。家庭用の金庫が開けられ中味が散乱していた。チェックポイントの警察官は、「火事場泥棒というのはいつの時代にもいますからねえ」と悔しげだった。大量の自販機荒らしも横行していた。自販機は、バールでこじ開けられ商品にはほとんど手をつけず現金だけを持ち去るのだという。嗚呼。

思い出が音を立てて崩れた 気仙沼で

立ち尽くす女性がいた。見つめる先には我が家。取り壊しには応じたけれど、目の前で思い出の一つ一つが崩されてゆく。私が会釈をすると、深々とお辞儀を返してくださった。

瓦礫の中の鯉のぼり 気仙沼にて

1ヶ月ぶりに訪れた気仙沼は、瓦礫の撤去が進んでいた。ふと目をあげると瓦礫の山の向こうに鯉のぼりが泳いでいた。そうだ、節句が近いのだ。色のない瓦礫の中で見た鯉のぼり。目を伏せてうつむいていてはいけない。鯉のぼりのように人々が激流を遡って行くことを祈った。

捨てるために乳を搾る

夕方、牛に餌をやり寝わらを敷き乳を搾る。捨てるために乳を搾る。乳牛は乳を搾らないとあっという間に乳房炎になる。1ヶ月後にはここを立ち去る。何処に行くのか、いつ戻れるのかまったくわからない。しかし、牛を守るために「捨てる乳」を搾る。捨てながら乳を搾る。政治家は役人は、誰より原発を建設を推進してきた者どもはこの現実を見ているのか。見ようとしているのか。金で買えるものがすべてではない。

浪江町に残ってサイレージを切る

1ヶ月後にはここを立ち去れと国はいう。牛を見殺しにせよと国はいう。ここに生きた証も、牛飼いとしていきた誇りも捨ててここを去れと国はいう。しかし、それでも、酪農家はサイレージを切り牛に与える。残された1ヶ月で何をどう決めろと国は彼らにいうのだろうか。考える材料も与えずに、国はここを去れという。それが果たして人命優先といえるのか。深く考えた。答えは見つからない。

粘り強く!東北

東松島の野蒜にて。自衛官のヘルメットに「粘り強く!東北」のシールが。自衛官、警察官、消防隊員、消防団員の粘り強さにも拍手!